「白菊」

それは長岡花火のオープニングで必ず打ち上げられる花火。

そう。長岡花火は長岡空襲の慰霊の花火大会。

どんなに知名度、規模が大きくなってもそこは変わらない。

しかしながら、ワイにとってはこの花火、慰霊とかどうこうの前にとても綺麗に見える。

花火職人からしたらもっと技術の詰まったカラフルで色が変わって〜という花火の方が綺麗と思ってほしいはずだが、華美にならないようにと引きまくったこの花火が残念ながら一番綺麗だと思ってしまった。

それはさながら美人に出会った気分。(何を言っている)

大袈裟な例で言うと整形しまくった上に化粧を塗りたぐって「私可愛いでしょ〜」と言った港区女子に比べて、その辺をすっと通り過ぎる美人の方が美しいよな〜と言う感覚に近いかもしれない。

白菊は最初の1発。まだ他の花火の気配や、残した煙が一切ない中颯爽と現れて消えていく。その一輪の菊が見せる刹那の美しさを感じざるを得なかったのである。なんちって。